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太陽を盗んだ男

 

太陽を盗んだ男 [DVD]

太陽を盗んだ男 [DVD]

  • 発売日: 2006/06/23
  • メディア: DVD
 

 中学の理科教師・城戸 誠(沢田研二)は、東海村原子力発電所を襲い、プルトニュウムのカプセルを盗み出す。アパートの部屋を実験室のように改造、独力で原爆の製造に成功した誠は、自ら“9番”と名乗り、国家に次々と要求を突きつける。そして、交渉相手に警視庁の敏腕警部・山下(菅原文太)を指名してくる。ヤツの狙いはいったい・・・!?
“9番”に興味を抱くラジオのパーソナリティー沢田零子(池上季美子)を巻き込み、物語は壮絶なクライマックスに向け、狂気をはらんで加速してく・・・!!

ずっと前から観たいと思っていた日本映画の怪作。

一介の高校教師がプルトニウム爆弾を製造して国家に脅しをかける、というストーリーからぶっとんでて、よくこんな映画作ろうと思ったな…という感想しかないのですが、主人公の城戸が原子爆弾を作る目的がいまいちはっきりしてないのが意外でした。

特にやりたいことがあるわけじゃないんですよね。要求も「野球中継を最後までやれ」という割に全然最初から試合観てないし。本筋もだけどキャラも無軌道なのが印象的な作品。特に主人公より池上季実子演じるラジオパーソナリティーキチガイさが目立ちました。何故か「原爆のお兄さん」こと城戸に肩入れして、何故か一緒に逃避行しようとする。結局それで死んじゃうし、死に際に急にメロドラマみたいなことを言い始めるし、間違いなく作中一の異常者。

 

終盤唐突にカーチェイスが始まり、菅原文太がヘリコプターにぶら下がって主人公たちを銃撃するシーンあたりからもう荒唐無稽すぎて笑うしかないわけですが、製作陣のエネルギーを凄まじく感じる作品でした。

撮影スタッフも複数人検挙されてると聞きましたが、どういう精神状態で作ったんだ…。