その分現金でくださいよ。

他人の好意を台無しにするブログ

2022年1月振り返り

2021年の総括記事で、こんな目標を立てました。

・読書月3冊。

・映画月4作。

たくさん観てる方が偉いっちゅうマウントの取り方がしたいわけではなく、別に数に拘っているわけではないというのは大前提です。

 

映画を観たり、本を読んだりという活動はそれなりに時間と集中力を使うもので。

僕は意志の弱い人間なので、観たい映画や読みたい本はたくさんあるくせに、多忙なくせに怠惰に過ごしている中でずるずると優先順位が下がっていくんですよね。このままいくとどんどんインスタントな娯楽に流れてしまうかもしれない。

それを防ぐために具体的な数値目標が必要だと思っています。

 

せっかく目標を立てたのであればその進捗を年1回ではなく、回数を増やして月1回くらいは振り返っておいた方が達成できそうな気がする*1ので毎月読んだ本と観た映画とその他諸々を記録することにしました。

 

読書

①『同志少女よ、敵を撃て』

②-

③-

早速目標を達成できていない。上で偉そうなこと言っておいてこれ。

声優の写真集を読書にカウントする狂人基準なら+3冊ですが

原因を振り返って反省すると、1つは①が約500ページとめちゃくちゃに長くて読み終わるのに2-3週間くらいかかったこと、もう1つは月末に遊戯王マスターデュエルとポケモンレジェンズアルセウスを始めてしまったことです。30手前になって遊戯王ポケモンってどーなのよ。特に遊戯王は自分でも引くくらいずっとやってしまっているのですが、最初に作った青眼デッキの限界も見えてきたし一区切りつけたい…。

史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作らしいんですけどアガサ・クリスティー賞がどのくらいすごいのかわからない。

わからないんですけどデビュー作でこれは末恐ろしい。あまりにWW2当時のロシア描写に力が入りすぎていて翻訳文学じゃないのかと疑ったくらいです。

冷徹に敵を殺す狙撃兵としての一面と、(戦時中だけど)日常を生きる少女としての面、そして殺人に愉しみを覚える暗黒面…が1人の人間に同居していて、読んでいて明らかに歪なんだけど、その歪さこそが「戦争」なんだろうな…とか考えたりしました。

あとリュドミラ・パブリチェンコって実際の人物なのか…と読了してから気づきました。

少し前に漫画が話題になった『戦争は女の顔をしていない』が作品に影響を与えているみたいなので、こっちも読んでみたい。

 

映画

①『アメリカン・ビューティー

2022年1作目。ミーナ・スバーリが出ていることだけはなぜかみんな知っている映画。

それなりに長い感想を書いていたのですが下書きに眠ってます。「娘の友達にガチ恋した」という部分だけがピックアップされがちな作品ですが、実際見てみるとそれはきっかけに過ぎなくて、最初から家族は臨界状態だったというのが皮肉が利いてて好きでした。あと不謹慎だけどコメディ部分もめっちゃ笑ってしまった。ケビン・スペイシーの演技はマジで女子高生に色目使うキモいおっさんそのもので素晴らしかった(褒めてます)。

 

②『シカゴ』

シカゴ

シカゴ

  • カトリーヌ ゼタ=ジョーンズ
Amazon

「午前10時の映画祭」で見ました。ミュージカル映画を見るようになったのは研修医時代に観た『グレイテスト・ショーマン』の影響ですが、これも面白かった。

人を殺しておいてのうのうと被害者ぶっている、自分の僕の好みの倫理観がおかしい自己中心的な女性がいっぱい出てきただけで満足度が高かったのですが、そんな彼女たちの人生すらもコンテンツとして消費している社会のグロテスクさを描いているのが良かった。それを題材とした映画がミュージカルっていうのもうまくマッチしていました。

「全てはショービジネス」というセリフがこの映画の全てです。

 

③『ヤクザと家族 The Family』

これはちゃんと記事に残せました。

世界から隔絶されたまま14年の月日が経っていたので実質エヴァQです。

「義理と人情」じゃ生きていけなくなったり、時代の流れに取り残されて居場所がなくなるのはヤクザだけじゃないんだろうなあ。

ampleparkingdayornight.hatenablog.com

 

④『メランコリック』

Twitterで誰かが面白いって言ってたので観てみたら本当に面白かった。

カメラの映りでなんとなく低予算だなこれ…と思っていたのですが、あとで調べたらなんと製作費300万円らしい。さすがに安すぎでしょ。

東大卒→清掃員バイトという華麗な経歴の男が転職した銭湯は、ヤクザとつながりがある死体処理場だった…というあらすじだけでヤバい作品。

なのですが、ほのぼのお仕事ライフみたいな雰囲気で話が進んでいくのがおかしくておかしくて。やってることは殺しと死体処理なのに。

この前までうだつの上がらないフリーターだったのに急に仕事に誇りを持ち始める(死体処理なのに)主人公には「特別になれなかった人」の哀愁を感じました。

低予算でもアイデアがあればこれだけ面白い映画作れるんだよな…

 

その他

・『トロピカル〜ジュ!プリキュア』が終わってしまった。

前作を脚本家目当てで見てその流れで次回作も…という感じだったのですが、前作とはまた違った魅力に引き込まれて毎週楽しみに見ていました。「やりたいこと」がなかなかできないこのご時世だからこそ、「今、いちばんやりたいことをやる」ことの大切さを謳うトロピカる部の物語が刺さったし、頭ぶっ飛んだようなギャグ要素も好きでした。最終回なんていい歳して泣きそうになりながら観てたのに謎の人魚コールで全部ふっとんでしまった。 あとくるるんがめちゃくちゃかわいいです。

 

・『ウルトラマントリガー』が終わってしまった。

僕の記憶に残ってる最古の映像作品である『ティガ』のリブート作ということで、『ティガ』を(大人の事情でほぼ配信されていないので)TSUTAYAでDVD全部借りて25年ぶりに観てから臨んだのですが、いろいろと勿体ない部分が目立ったかな。『ティガ』をなぞりたいのか別作品としたいのかよくわからない相反する要素が終始足を引っ張っている印象でした。見た目とか、ダーゴンとか、ナースデッセイ号(要するにウルトラマン以外)がちゃんと活躍するところなど好きな部分もちゃんとあるんですけどね…

ダイゴが「光であり、人である」ことに迷いながらも答えを出した過程と比べると、ケンゴの「光であり、人であり、闇である」ことの描写の粗雑さが一番気になったかもしれない。

 

・漫画

『海が走るエンドロール』の作者の過去作。

家族と言ってもやっぱり人間であり、綺麗なところと汚いところ、好きになれるところとなれないところがある。それを受け容れられるの繊細な心情描写と、ヨーロッパ旅というエッセンスがうまく調和していて暖かい読後感に浸れる作品でした。海外旅って(もちろん様式にもよるけど)言ってしまえば全身で異文化を浴び続けることだと思っていて、自分は旅のそういうところが好きなので、こういうテーマとはうまく調和するのかなー、とか思いました。バイアスかもしれないけど。

 

本屋で買おうと思ったら誕生日プレゼントでいただいてしまった。

お笑い版バクマンなので面白くないわけがない。あがり症のお笑いコンビなので実質どついたれ本舗。

『ブルーピリオド』とかもそうだけど、ややすると「センス」「才能」の一言で片づけられちゃう分野にもちゃんと理論があって言語化されうる部分も多くある、っていう作品は結構好みかもしれない。

 

今月触れた作品はこんなものでしょうか。他にも何作かあるけど。

当初の目標は映画は達成しましたが、本はまったく達成できず。

映画と違って読み始めたはいいもののいつ読み終わるのかほぼ予想がつかないという違いがあるのでなかなか難しいのですが…

映画はもう1週間くらい前からカレンダーに「〇〇を観る」って予定登録するようにしてるんですけど、本もそうやって具体的に目標を立てていくのがいいのかもしれません。

 

ついでですが冬クールのアニメ新番組だと『平家物語』『錆喰いビスコ』あたりを楽しみに観てます。あとネトフリの『地球外少年少女』も近いうちに観ておきたい。

 

最後に、備忘録的に書き残しておきますが2月の観たい映画は

『大怪獣のあとしまつ』(2/4)

『ウエスト・サイド・ストーリー』(2/11)

『グッバイ、ドン・グリーズ!』(2/18)

ナイル殺人事件』(2/25)

『ファーゴ』(午前十時の映画祭 2/4-3/3)

です。劇場公開作だけで5本あるけど観に行けるのでしょうか…。

これに比べると読みたい本ってパッと思いつかないんですよね。2月は講談社古典新訳でサマセット・モームの『人間のしがらみ』が出るらしい。『月と六ペンス』が面白かったので買って読もうと思います。どのくらい時間かかるかわからないけど…。

 

まずは遊戯王アルセウスの時間を制限するところから始めたいと思います。

 

では次は2月末に。

*1:というのも読んだ本の受け売りですが