2022年10月振り返り
もう年末なんですが…。
映画
午前十時の映画祭でやってるから観たけど、正直何をやってるのか、何がしたい作品なのかよく分からなかった。僕にフェリーニはまだ早いのかもしれない。
②LAMB/ラム
主演でも監督でもなくスタジオ名で宣伝されるってA24作品くらいだと思うんですよね。まぁA24のホラーって聞くと何となく観たくなるのは間違いないのですが。
自分が娘を亡くしたからと言って半人半羊の異形生物、を母羊から奪い取った上に死んだ娘と同じ名前を付けて育てる夫婦の話。一行でまとめるとヤバいな。
最初の方はマジでこんな気持ち悪い生き物を育てる気になるな…と若干引いたものですが、観てるうちにどんどん愛着がわいてくるから不思議なもの。そのいつの間にかわいてくる愛着をペートゥルという外からの登場人物の感情にリンクさせていたのが上手かった。単に羊の頭をした子供というだけではなく、片腕は羊のものなのが異形感増しててセンスを感じる。そして随所に挟まれる、アダが人間の文化とは相容れない存在であることを示す描写も良かった。
自然からの簒奪に対する報い、といういかにも映画祭や賞レースで褒められそうなテーマが根底にある作品。主人公夫婦は畜産を営んでいて、自然から恵みを受けて生きている立場なのに子を喪って行き場を失った母性が感謝みたいなものを忘れさせたんだろうなって考えると業が深い話。というかアダが復讐する話かと思ったら最後に出てきたアレには驚きを隠せなかった。シュールすぎて笑ったわ。
それはそれとしてアイスランドの自然が美しすぎる。別にランドスケープの描写が主題なわけじゃないと思うし、農場の周りしか映ってないんだけどアイスランドって普通の農場でもこのレベルなの？
大自然の雄大さがガンガンにスクリーンから伝わってくることで、人間の営みが余りにも小さいことの説得力は限りなく強かった。
小説
①嘘つきジェンガ
"詐欺"をテーマにした短編が収録された作品。『嘘つきジェンガ』っていうタイトルがとにかく秀逸。嘘を重ねて積み上げたものは、壊れる時はジェンガのように一瞬で、脆い。当たり前と言えば当たり前なんだけどこう的確にタイトルにされると、怖い。
最新作ということもあって、コロナ禍に関連した作品(2020年のロマンス詐欺)があったのも面白かった。予想もできない方向に話が転がっていって笑ったけど、"皆、自分に価値があると思いたい"からありえないような詐欺話に引っかかる、というのは強烈な教訓にしておこうと思いました。それはそうと、限界オタクの異常独身女性が推しの漫画家のふりをしてセミナーを開くという"あの人のサロン詐欺"は何だったんだ…。いい年して自分から動いてもないのに素の自分を理解してほしいという傲慢を発揮して社会と上手く交われないオタクは大変ですね。いやこの人の行動力は変にバグってると思うけど。
その他
①中禅寺湖キャンプに行ってきました
去年は友人と行ったのですが、あまりの混雑具合に疲労困憊。とはいえロケーションは最高だったので、今度は平日にリベンジを…と思っていたところ、いい感じに平日休みが取れたので行ってきました。
全開はアーリーチェックイン時間の1時間前に行っても100人近く並んでいたので更に早く行ってみたらガラガラでした。ガラガラすぎて「もうチェックインしていいよ」と言われました。ユルい。
そのおかげで湖畔のサイトを確保することができました。
前回割と感動した気嵐(海じゃなくてもこの言い方なのかな)もしっかり見ることができて満足。
せっかく奥日光に行ったので周辺の観光も少し。
湯の湖や湯滝は初めて行ったのですが、天気も良くて、青空と紅葉のコントラストが綺麗でした。写真の撮り甲斐があった。
平日にも関わらずとてつもない混雑具合だったので、華厳の滝は行けませんでした。
写真は撮りたいんですけどね…。
おしまい
