その分現金でくださいよ。

他人の好意を台無しにするブログ

アカバに行ってきました

ワディ・ラムの続き。

残す旅程もあと2日だったのですが、正直ギリギリまで最後の目的地をどこにするか決めていませんでした。

最終日に移動でトラブって飛行機乗れないのが一番困るので、早めにアンマン周辺を観光するプランを最初は立てていたのですが、前の記事にも書いた通りアンマンの喧騒には若干疲れてしまっていたので、正直あんまり戻りたくはなかったです。

この時点で行ってないところでヨルダンと言えば!となるスポットといえば死海だと思うのですが、死海は基本的にビーチや泥パックを楽しむところであって、僕はあまりそういう旅行に興味がないし、何より皮膚があまり強くないので死海なんて入ったら地獄を見るだろうと思いました。ツアーだったら100%、いや1000%死海行くことになってたと思うので、こうやって自分の好みに合わせてメジャーどころも外せるのは個人旅行の強みかなと思います。日程も適当に立てればいいですしね。

イスラエル側に行けば、ユダヤ人最後の要塞として有名なマサダ遺跡や、死海文書が発見されたクムランの遺跡があって、そういうのは行ってみたいなと思うのですが、僕のパスポートにはイランの入国スタンプが押してあるので、あと8年くらいは入国審査がめんどくさくなりそうなのでパス(そもそも入れないと思ってたんですが今調べたらそれだけで拒否はされないみたいです。ただ逆は拒否される)。

色々考えた結果「もう見たいところはあらかた見たし、あとはのんびりダラダラ過ごそう」と思って、最後の目的地はヨルダン唯一の海沿いの街、アカバにしました。
ガイドブックに載っていた海の景色が綺麗だったのと、『アラビアのロレンス』でロレンスたちがオスマン帝国からアカバを奪還するシーンがあって、その景色が印象に残っていたというのもあります。というかあの映画、ワディ・ラムよりアカバのシーンの方がたぶん長かったですからね。

ワディ・ラムからアカバまではタクシーで1時間くらい。同じキャンプに泊まっていた(確か)スペイン人2人組と折半したので交通費はかなり抑えられました。いくらか忘れたけど。
ワディ・ラムで予約していたホテルに到着。さっきの2人組と同じホテルでした。
早く着きすぎて部屋の準備ができていなかったらしいので、2時間くらい街をうろつくことに。
特に観光地的なものはあまりない街ですが、リゾート地として人気はあるみたいです。
もう基本的に何もする気がないのでとりあえず海でもながめてぼーっとしてようと思ってビーチに向かいました。海には入らないですけど。
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ひたすらに青い海と空、向こう側に見える街(行ってないからわかりませんがたぶんあれがリゾートホテルなんかが林立してる地区だと思います)や砂と岩がむき出しの山並み。
なかなか日本では観ることのできない景色ですね。こういう景色の中に身を置くことが出来るのが旅の醍醐味だと思います。

ここは外国から来たお金持ちというよりは地元の人が集まるビーチっぽくて、カメラ持ってたら(たぶん)地元の少年から「俺を撮ってくれ」ってせがまれました。
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いい笑顔してんな。

しばらくビーチで寝てたらおなかがすいてきたので1回ホテルに戻ってから昼食に。地球の歩き方で見つけて気になっていたアリババというレストランに。
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このサイディーヤっていう魚 on 炊き込みご飯みたいな料理が名物らしいです。どっちかというと味はパエリアみたいな感じがしました。外国人向けのレストランというのもあるけれど、癖が強くなくみんな好きな味だと思います。

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でもそれ以上にこのオニオンスープが絶品すぎました。ヨルダン要素1mmもないけどめちゃくちゃおいしかった。おかわりしたかったくらい。芋は普通でしたが、世界共通で同じ味という安心感はありますね。ただこのレストラン、値段は結構しました。具体的に言うと上の3品で4469円です(クレカの明細が残ってた)。美味しかったけど!

昼食後も特にやることはなかったので海をずっと眺めて過ごしてました。
日本は山口県山陽小野田市あたりからLINEが来てて、ずっと「小倉唯ちゃんがアイドル声優としてどれだけストイックか」みたいな話に付き合いつつ海を眺めてたらふと「潜りたくね?」という欲求がわき上がってきました。アカバはダイビングの聖地みたいな扱いをされているのは知っていても、「まぁ疲れるしいいや…」くらいの気持ちでいたのですが、ずっと美しい海を見ていたら「せっかくアカバまで来たんだし、次来るとしてもいつになるかわからないし潜っとくか」という気持ちになってきました。あと2月に宮古島でやったシュノーケリングが楽しかったので。
しかしこの時点でもう昼3時くらいで、ダイビングできるとしても次の日(最終日)の朝。日程的にはギリギリです。

それでも、心に決めたらその瞬間に始まってるので、ホテルに戻ってフロントに相談。
チェックインするときにホテルの隣(というか同じ建物内)がダイビングショップなのを見ていたので、「明日の朝空いてたらダイビングさせてくれないか」と話してみたら2つ返事で行けました。ノリで相談してみたらええやん。値段も相場よりちょっと安い25JDでした。

ダイビングもできると決まったので夕方のビーチを眺めることに。海しか見るものがないので。
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紅海に沈む夕陽。マジで海赤いやん!!とかいう頭悪いことを考えてました。

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眺めがいいと海辺でスマホいじってるだけの兄ちゃんでもそれっぽく映るという例です。
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一応遺跡的なものも。
アカバ要塞といって、おそらく『アラビアのロレンス』でロレンスの軍が奪還して旗を立てたのはここ。改装中なのか中には入れませんでした。

夕食は昼食べたレストランにドはまりしてしまったので同じ店にしました。さすがに2連続サイディーヤは…と思ったので無難にシーフードパスタとケバブにしました。

その後は少し街を歩いてお土産を購入し、ホテルに戻って爆睡。

夜が明けて、旅もいよいよ最終日。
8:30にホテルからダイビングスポットに出発。僕以外はライセンス取るためのコース参加者でずっとアカバに滞在してる感じの人たちで、体験ダイブは僕だけという感じ。
医学の素養がないので、「あれ?そういえばダイビングした直後に飛行機って乗ったら危ないんじゃね…?」ってことに移動の車の中で気づいてしまいました。慌ててネットで検索すると、1ダイブなら12時間空けないと飛行機に乗っちゃいけないとのこと。帰りの飛行機は深夜2時発だったのでギリギリ大丈夫そうと分かり一安心。皆さんも気をつけましょうね。

体験なので装備も全部インストラクターさんがつけてくれました。装備の重さ全部足したら2-30kgはあるらしいので地上ではむちゃくちゃに重かったのですが、水に入ってしまえば何も感じなくなりました。

海の中は見渡す限り青の世界で、フィンもボンベでの呼吸もある程度慣れてしまえばあまり苦ではなくく、インストラクターさんの助けも借りながら海中散歩を楽しむことが出来ました。
インストラクターさんが水中カメラで写真を撮ってくれて、後日メールで送ってくれたのですが、画質があまりにも微妙すぎたので今度水の中に入るときは自前のGoProを持っていくことを心に決めました。
体験とは言え紅海ダイビング、貴重な経験でした。ライセンス取れば沈没船のところまで行けたりするみたいなので、いつか再チャレンジしてみたいなとも思いました。ダイビングのライセンス取ってみたいって気持ちは結構あるんですよね。やるにしても絶対日本でやるけど…。

ちなみに完全にハマってしまったのでこの日の昼食もアリババでした(サイディーヤを食べたので画像略)。結果的にアカバでの食事は全部このレストランになってしまい、食費がとんでもないことになりました。

ということでやりたいと思ったことは完全にやり切った感があるのであとは帰るだけ。
ホテルをチェックアウトし予約した夕方4時のバスに乗ろう…としたら何かしらの手違いがあり、予約が出来てなくて死ぬほど焦りましたが、これ逃したら日本に帰れないんですよって窓口でアピールして、席は空いてたのでなんとか乗ることが出来ました。

ということでアカバに別れを告げ、空港のあるアンマンに戻ります。
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バスの車窓から。

4時間くらいかけてアンマンに到着。タクシーで空港に向かいます。
アカバからアンマンのバスターミナル経由で空港に行くと、地図上は折り返す形になります。
高速バスは途中下車できないって聞いてたのですが、タクシーの運転手から「空港の近くで下ろしてって言えば下ろしてもらえるし、そっちのほうがタクシー代安くなるよ」と言われました。実際のところは確かめようがないのですが、ヨルダンに行く方がいらっしゃいましたら試してみてください。
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空港に到着。
あとは行きと同じで、ドバイ経由で帰るだけです。
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タブレットにいろいろとDLしてきたので機内での時間潰しも余裕(時間がめちゃくちゃ長く感じました)。

帰国したのは日本時間で夜の11時くらい。南古谷には帰れないので蒲田で1泊することに。
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帰国して最初の食事はみんなの食卓でした。日本の味。

ということで今回も旅を存分に楽しみつつ、無事帰ってくることができました。
ペトラとワディ・ラムは生きてる間に行きたいとずっと思っていたので、今回ちゃんと見ることが出来たのは満足。ヨルダンでは長距離バスでの移動が多かったのですが、見渡す限り砂漠、という景色が続いていて移動中すら楽しむことが出来ました。
トルコも僕に海外旅行の楽しさを教えてくれた国なので、これから何回でも行ってみたいですし、次行くときはイスタンブール以外、特にまだ行ったことのない場所を周ってみたいですね。

逆にマイナスだったところを挙げるとするならば、今回は旅の途中、ジェラシュを訪れた次の日にこんな事件が起こったりしてちょっと焦ったことくらいでしょうか。すごいのどかなところだったし、ここで昼寝とかしてたんだけどなあ…。
一応旅に出かける前はその国の治安状況なんかをある程度は下調べして大丈夫そうかな、と思ったところにしているんですけどね。実際この旅の中で身の危険を感じたとかは全くないし、中東は基本スリの心配とかあんまりないから楽なんですけどね。イタリアとかの方がずっと気張ってました。
まぁ日本にいても刺されるときは刺されると思うのでこういうのはあんまり気にしてないのですが。
あとは中東特有の交渉前提のタクシーはすごく疲れてしまいましたね。どう頑張っても外国人だとぼったくられてしまうし。
特にヨルダンは鉄道がほとんど発達してない上に街中の路線バスは外国人には使いづらいので、どうしてもタクシーを避けられない部分があって、そこは結構ストレスでした。
とはいえ、こういう思い通りに行かないことを楽しむのも旅の醍醐味だと思う(基本的に予定通りになることがない)し、もう今の時点で次はどこに出かけようか考えてしまっています。
まだまだ行きたい場所は世界中にたくさんありますからね。

おしまい。