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チベット旅行準備編①中国ビザの取得

2023年の8月から9月にかけて、中国・チベット自治区を旅行した。

ampleparkingdayornight.hatenablog.com

この記事でも書いたが、2023年現在、中国に渡航する場合は短期旅行であってもビザを取得する必要がある。以前は日本人の15日以内の中国滞在はビザ免除措置が存在したのだが、COVID-19の流行を契機にその免除措置が停止されてしまっている。

 

今回は自分の経験を基に、中国渡航に際する観光ビザの取得について記していく。

日本には中国のビザ申請センターが東京、大阪、名古屋の3ヶ所あるが、本稿は自分が申請を行った東京における申請についての記録となる。またあくまで申請~受取時点(2023年5月~8月)における経験なので、再診の情報については各自改めて確認することを勧める。

 

中国のビザを取得するためには、以下の手順を辿る必要がある。

 

①中国ビザ申請サービスセンターのホームページで申請表を作成する

www.visaforchina.cn

上のWebページにアクセスし、「高速リンク」→左側の「オンラインによる申請表入力」のところにある「申請表入力」で申請表をオンライン上で作成することができる。「高速リンク」で何となく察した方もいるかもしれないがこのホームページは日本語訳が少し怪しいため読みづらい箇所がちょこちょこ存在する。中国語が読めるのでもなければ、言語を英語に変えた方がマシという箇所もあった。

申請表の入力項目は全10ページ。この時点で若干日本語が怪しい

この申請書はとにかく記載しなければならない情報が多く、渡航目的や訪問地は当然のこと、自分の職場、出身大学や両親の居住地などの個人情報も事細かに記入しなければならない。

旅経験が少なすぎて今までビザ申請はイランのアライバルビザしか経験がないのだが、ビザって元来こういうものなのだろうか。

申請表入力で一番イライラしたのは間違いなく「第1部分」の自身の写真をアップロードする箇所だ。顔が隠れていないか、向きやサイズは適切かなどを自動で判定され、不適切とされた場合はアップロードできないのだが、この判定があまり賢くないようで提出した写真は理不尽にハネられまくり、承認される写真を準備できるまでに30分以上を要した。(写真のアップロードができないと次以降の画面に進めないので、先に他の箇所を記入して…が不可能なのもフラストレーションを加速させる)

顔写真の要件はこのページで確認することができる。苦戦した点として、

・背景は白という指定があるためその辺の白壁を背景にして写真を撮ったが、白じゃないと判定されアップロードできなかった。光の加減などを変えて何回か撮り直しても全部ハネられたので、やむなく写真編集ツールで写真の白レベルをいじったらめでたく審査を通過した。それでいいのか…。

・前髪は眉毛にかかっていなくても自動判定にひっかかってしまいアップロードできなかった。途方に暮れた僕は(30代独身男性の部屋にヘアピンなんてものは存在しないので)ワックスで前髪だけ横に撫でつけておでこを丸出しにするという今までやったことのない珍妙なヘアスタイルを完成させることでようやくビザ申請センター様からお許しを得ることができた。

上記2点が挙げられる。それ以外は免許証やパスポート用写真とほぼ同じノリで大丈夫…だと思う。

 

②申請表を提出し、ビザ申請の予約を取得する

予約はホームページ内の予約フォームから行える。特に難しいことはないが、とにかく予約が取れない。自分は8月末の出発に備え、5月末からビザ申請の準備をしていたが、その時点で6月26日の予約しか取れなかった。当然ながら土日祝は休み。自分には関係なかったが、中国の祝日でも休みになることがあるらしい。

実は6月26日は書類に不備があり申請ができなかったのだが、その際申請表の作成と予約取得は最初からやり直しである(申請表は一度作成したものをベースにすることができる)。結果としてビザ申請ができたのは8月1日だった。1ヶ月程度は予約が取れないものと思って早めに準備するのが良いと思う。ただ、出発の3ヶ月以上前にビザが発行されてしまうとそもそも出発前にビザの有効期限が切れてしまうので注意。

予約が完了すると、予約表をPDFでダウンロードできる。予約当日は予約表を印刷して、必要書類と一緒に持参すればよい。

※今(2023年10月)東京のビザ申請センターの予約状況を確認したが2週間弱で予約ができるようになっている。何かあったのだろうか…。

 

③ビザ申請センターへ行き、ビザ発行の申請を行う

東京のビザ申請センターはりんかい線国際展示場前駅近くにある。

申請センターではまず受付で必要書類がそろっているかを確認される。提出書類に問題がなければ受付番号を発行され、その番号が呼ばれると申請ができる。

(予約制ではあるもののやたらと混雑しており、自分は1時間くらい待たされた。何かしら時間をつぶすものを持って行った方がいい)

必要書類はビザ申請センターのホームページに記載されている。

注意事項として、証明写真も背景が白のものが要求されるので背景が青の写真は使用できない(証明写真機に背景色を変える機能はあるらしいが)。

ビザセンターに入ってすぐ左に証明写真機があるので素直にそれを使うのが良いと思う。他にもプリンター、コピー機、パソコンが置いてあり、書類の印刷などを行うことができる(セキュリティ大丈夫なんかってなるし、コピーとプリントは有料だが)。

あと「日程に関する書類」はかなり厳しくて、宿泊予定の全てのホテルの予約証明書が必要だった。最初に行ったときは旅行会社から送られてきた旅程表を(それしかもらわなかったので)提出したが認められなかった。上述の通り書類不備で申請ができなかった場合は予約からやり直しなのでビザ発行まではさらに1ヶ月以上かかってしまう。

提出書類や申請表の内容が再確認され、特に問題なければ(顔写真と両手の指紋を提出した上で)スムーズに終わる。自分は「チベット自治区に行くためには中国入国ビザと別にパーミットの取得が必要なことを承知しています」と「最終日(帰路移動日)は空港に宿泊することを約束します」と2種類の署名をした上で申請が通った。前者はともかく、後者は帰国ルートを18時前に西安空港に到着し、翌日朝に西安→成田便に乗る予定としていたのだが、乗り継ぎ間の宿泊施設を予約していなかったのが問題視されたようだ(当たり前)。対応してくれたスタッフさんが判断を仰ぐため10分ほど席を外していたのだが、また何か不備があって申請が下りないんじゃないかと不安になった。

 

④再度ビザ申請センターに行き、ビザを受け取る

申請が受理されれば、4営業日後以降にビザを受け取ることができる。受け取りの際は予約不要。

ちなみにビザはパスポートに貼り付けられるので、③から受取日までの間はパスポートを預ける形になる。

料金は合計で8500円。クレジットカードも使用できた。便利。

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というわけでようやく取得できた中国ビザ。

間に合わないんじゃないかと本気で焦ったけど、結果的になんとかなって一安心。

 

以上が中国ビザ取得までの流れだ。

前述の通り他国のビザを取得した経験がないので、どこの国でもこんなものなのか、中国がとりわけ大変なのかは分からないが、結構な手間なのは間違いない。

jp.reuters.com

こういうニュースもあるにはあるが、中国旅行のためにビザ取得が必要な状態は今のところ続きそうである(どうでもいいけどこの記事中身薄すぎないか)。

ビザ免除が再開され、こんな駄文記事を読む必要に駆られる人がいなくなることを切に願う。

 

おわり。