その分現金でくださいよ。

他人の好意を台無しにするブログ

ワディ・ラムに行ってきました

早いもので気づけば旅に出てから1ヶ月くらい経ちました。ペトラの続きです。

次の目的地はワディ・ラム
たぶんヨルダンでペトラ、死海の次くらいに有名な観光地ではないでしょうか。
映画『アラビアのロレンス』の題材となったT.E.ロレンスゆかりの地としても有名です。

そのことは前から知ってたんですけど『アラビアのロレンス』は観たことがなかったので、いい機会だと思い出発前に観てみました。
観る前に予想してたイメージとはむしろ真逆で、どちらかというと救われなさしか残らない話でしたね…。ロレンスがベドウィンの戦士たちの信頼を得ていく過程とか、戦争の中で狂気に染まってしまうところとかは面白かったんですけど、最後にアラブを去るロレンスにはむなしさしか残らなくて、これ観てヨルダンに行こうと思えるかと言われると…。1960年代の映画なのですが、砂漠の美しさと厳しさが伝わってくる風景描写なんかは手放しで今見ても綺麗だなと思うんですけどね。救われない話なだけで(そもそも救われない話は好きだし)映画自体はおすすめですからね?4時間あるけど。

まぁそのワディ・ラムに向かうために、朝6時くらいにペトラのホテルを出発。海外旅行中だと早起きできる。そのままワディ・ラム行きのバスに乗り込みます。
事前にワディ・ラムでも砂漠キャンプの宿を予約していたのですが、運転手が言うには予約してないとそもそも乗れないような雰囲気だったので注意しましょう。
2時間くらいで到着。到着したらすでにキャンプのスタッフが迎えに来てくれていて、10分くらい4WDに乗って到着。

今回利用したのはここでした。
https://www.booking.com/hotel/jo/panorama-wadi-rum.ja.html
なんでもワディ・ラム自然保護区内でツアーだったりキャンプの営業ができるのはザラビ族っていう民族だけだと決まっているようです。保護区内にぽつぽつとキャンプがあるのですが、つまるところ全部ザラビ族が経営しているキャンプということなのでしょう。普通のホテルは(少なくとも保護区内には)ないです。キャンプといってもテントの中は暖かいし、ベッドもちゃんとあるので困りはしないですが。

キャンプの周りの風景はこんな感じ。
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見渡す限りの砂地と奇岩、青い空。ここでぼーっとしてるだけですでにやり切った感があります。
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ラクダもいました。

ゆっくりしているとスタッフから「アクティビティはどうする?」と聞かれます。要するに砂漠で何がしたいかということです。
正直4WDで保護区内を回るツアー以外を知らなかったのでそれだけで。とお願いしました。
ラクダに乗るやつはMERSにかかったらめんどくさいなと思ったのでやめておきました。一応感染源はヒトコブラクダらしいですが。
ただこのツアーがやたらと高い。65JDだから1万円くらいでしょうか。ペトラより高い。
まぁここまで来て行かないとかありえないし、日本にいても無駄遣いするしか能のない僕のお金をこの美しい砂漠の景観保全やザラビ族の皆さんの生活に使っていただけるのであれば65JDだろうが100JDだろうが払いましょう。

昼食を済ませ、13時に砂漠ツアーがスタート。
僕以外はイタリア人のカップルと、ロシア人の3人組。名前も聞いたんですけど忘れました。
ナバタイ人の壁画を見た後は、ロレンスの家と呼ばれる場所に。
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家とは言うけどほとんど半壊状態。ついでに言うと本当にロレンスがここを使ってたかどうかはわからないらしい。なんだそれ…。

横の岩山に登って見える景色は綺麗でした。
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しばらく進むと天然の石橋へ。保護区内では有名なのがいくつかあるみたいですが、ウンム・フルース石橋というやつでした。石橋に登るまでの道がめちゃくちゃ急で危険を感じましたが、頂上まで登って写真を撮ってもらいました。
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次はマッシュルーム型の岩。それ以上でもそれ以下でもありませんでした。
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なんかデカい峡谷。名前も特に説明されませんでしたが人はめっちゃいました。
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そしてツアーも終盤、岩山の上から夕陽を臨みます。
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夕焼けとか夕陽ってもちろん川越でも見られるし、ぶっちゃけ世界中どこでも同じ現象なんだろうけど、砂漠という日本ではほぼほぼ見ることのできない景色の中だと印象も全然違ってくるし、この景色はずっと忘れないだろうなと思います。
まぁ川越の夕焼けも(高い建物がなくて空が広く見えるし)実は結構好きなんですけどね。

キャンプに戻ったら夕食をいただき、焚火の近くで暖をとります。
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宿泊客の中で僕だけぼっちだったので体育座りしていたら先ほどツアーで一緒だったロシア人3人組が話しかけてくれました。向こうもそんなに英語が得意なわけじゃないようで簡単な会話しかできなかったですが、t.A.T.uザギトワの話で盛り上がりました。あと「お前は日本人なのにKダブシャインを知らないのか??」って言われてしまいました。有名人なの…?

一通り話したら真っ暗な砂漠の夜でやることもないので自分のテントに入って早寝したのですが、そうすると朝4時くらいに目が覚めてしまいました。
外に出てみたら(周りが真っ暗なので)星がきれいだったので何枚か天体写真を撮ってみることに。
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頑張ればもうちょっと上手く撮れたかもしれないけど、三脚持ってきててよかった。

こんな感じでワディ・ラムでの1日を過ごしました。
元々荒れ地が延々と続く中東の景色は好きだったのですが、ここまで本格的な砂漠に行くことは今までなかったので、すごく楽しみにしていて、そして予想していたよりもとても素敵な場所でした。
そこにいるだけで圧倒されるような巨大な岩山が立ち並ぶひたすら広い砂漠に身を置くと、自分の存在とかすごくちっぽけでしょうもないものに思えてくるし、悩みとかどうでもよくなりますよね。
悩みとかあんまりないですけど。
値段は結構するけど本当にいろんな人にこの景色を見てほしいと思える場所でした。

あとキャンプのスタッフの皆さんがめっちゃいい人でBooking.comで★10つけてねと言ったので言われるがままに★10つけました。

旅も本格的に終盤。次の目的地はヨルダン唯一の海がある街、アカバです。