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他人の好意を台無しにするブログ

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

http://starwars.disney.co.jp/movie/r1.html

『フォースの覚醒』から約1年、シリーズのファンなので今回も公開初日に行ってきました。

 平日の昼3時からの回でしたがそこそこ埋まってました。さすがはスター・ウォーズ。 

 今回の映画はエピソード4の直前を描くスピンオフで、デス・スターの設計図を盗む反乱軍の戦いを描いています。エピソード4本編の序文(でいいんですかね)でさらっと触れられる反乱軍が帝国軍に初めて勝利した戦いのことなんですが、これをここまで膨らませることが出来るのは素晴らしいとしか言いようがありません。全然関係ないけどデス・スターのレーザーってライトセーバーと同じカイバー・クリスタルを使ってたんですね。

シリーズお決まりのアレ(いつものテーマが流れて文章が流れるアレですよ、アレ)がないのは少し寂しかったですが、主人公のジンを始め個性的かつ色々な背景を持ったキャラクターが集まり、「ローグ・ワン」のチームとして帝国に立ち向かっていくストーリーは王道ですが燃えます。そもそもジン自体最初は帝国と反乱軍の戦いに巻き込まれる感じで物語に入ってきて一刻も早く帰りたそうな感じでしたからね(
特にメインの面子は本当に寄せ集めって感じでRPGみたいだなあって思いました。
そんなメンバーにジンが「May the force be with us.」って声をかけるシーンがチーム感が出てて良かったですね。youじゃなくてus。最高。
キャラクターでいうと今作で出てきたドロイドのK-2SOが本当に面白いですね。最初から居るC-3POR2-D2のコンビ、EP7で出てきたBB-8(こいつめっちゃ可愛い)などこのシリーズのドロイドってなんか愛嬌があるんですが、K-2SOはなんか小憎たらしいけど憎めないんですよね。これは人気出る。最後に死んじゃう(破壊される、と言った方が正しいですかね)時はマジで泣きかけました…

この作品で一番感じたことは今までのスター・ウォーズで1番「戦争」してる作品だということです。スター・「ウォーズ」だから戦争を描いているのは当たり前なんですが、EP1~7はあくまでジェダイとシス、光と闇の戦いであって、要するにフォースとライトセーバーを用いた戦いが映画の主軸にありました。EP4はちょっと違うかもしれませんが…。
『ローグ・ワン』にはジェダイは居ない(それっぽいのは居ましたが)しシスと戦う話ではありません。『フォースの覚醒』の主人公、レイの様にジンがフォースに目覚める話でもありません。
ただただ自分が信じるもののために戦争してるんですよね。
「反乱軍,共和国,ジェダイが正義、帝国,ファースト・オーダー,シスが悪」っていうシリーズの基本世界観から抜け出した作品になってると思います。キャシアンや終盤でジンに協力する反乱軍の面子は「反乱軍の為に」スパイや暗殺などの決して高潔とは言い難い行為をしていたわけですから、この戦争で反乱軍が絶対正義っていう構図は成り立たないんですよね(そもそも反乱軍は最初主人公を上手く利用するだけ利用してその父親を殺そうとしてましたし)。実際の戦争もそんなもんだと思います。
また、混乱した戦場も上手く表現されていました。
反乱軍の援軍が来たからと言って単純に状況が良くなるわけではなく、命令を止めきれずにジンが居るところが味方に爆撃されてジンの父親が死んでしまったり、援軍が来たことによってスカリフのシールドが閉じてしまい、せっかく盗んだデス・スターの設計図を送信するのがめんどくさくなってしまったりという展開は、二転三転する戦場の緊張感を出していたと思います。

あとはファンサービスもびっくりを超えてあざといレベルでした。褒めてますよ。
C-3POR2-D2の顔出しだったり、会話の端々にオビワンやレイア姫、ウェッジ・アンティリーズを思わせるセリフがあるだけで若干ニヤついてました。1人で観に行ってよかった。
ターキン提督(俳優は既に亡くなっている)とレイア姫(勿論若い頃の)の姿がCGで再現されていて、ラストでレイア姫が出て来たシーンは映画館で思わず「えっキャリー・フィッシャーじゃん!!」って言ってしまいそうになりました。映画館ではお静かに。
EP4ってもう40年くらい前の作品なんですが、映像技術って本当に凄いですね。合成って全然分からないです。

スター・ウォーズと言えばダース・ベイダーと言っても過言ではない(偏見)ですが、今作は歴代の映画で1番ベイダー卿がかっこいい映画じゃないでしょうか。出番はそこまで多くないですが。
EP4~6は現代の目線から見るとやはりアクションが若干(いやかなり)もっさりしてますし、 EP1~3はアナキンの物語なのでダース・ベイダー自体はEP3の最後の最後にしか出て来ませんからね。
今作は現代の映像技術でで世界一有名な悪役がライトセーバーとフォースを巧みに使って思う存分暴れてくれるシーンが(無論メインじゃないので少しですが)あり、シリーズのファンならこれだけを目当てに観に行くのも良いんじゃないでしょうか。ってか今作のヒーローはベイダー卿から設計図のデータを守りきった反乱軍のモブ兵士じゃないだろうか…。

単体の映画としても完成度が高く、なおかつスター・ウォーズ愛も感じられる良作でした。
映画館で観られて良かった。感動しすぎて帰り際にパンフレット買っちゃいました。映画館にはよく行くんですけどパンフ買うのはいつぶりだろう…

ギャレス・エドワーズ先輩ゴジラの新作も頼みます!!!って思ったけどもうプロジェクト降りてるんでしたね。残念。

おやすみなさい。