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他人の好意を台無しにするブログ

スーパー戦隊MOVIEパーティー

MOVIEパーティーってなんやねん、ってなりましたが「リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー」のコラボ映画と3月から始まる新番組「キラメイジャー」前日譚の同時上映のことでした。

仮面ライダー」シリーズのファンで「スーパー戦隊」は本当に気が向いたときに観る、というくらいなのですが、「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」が本当に面白くて作品の大ファンになってしまったのと、次回作「キラメイジャー」のメインライターが僕がいちばん好きな作品である『仮面ライダークウガ』のメインライター荒川稔久さんだったので興味を持ったのもあり映画館に足を運ぶことに。ぶっちゃけると現行の「リュウソウジャー」はあんまり真面目には観れていないんですけど、キャラと話はだいたい知ってるし大丈夫かな…って感じです。

「ルパパト」の敵組織ギャングラーの生き残り(ゴーシュの実験体)が復活し、その金庫の中にリュウソウジャーのパートナーである騎士竜5体を閉じ込めてしまう。そしてその金庫がステイタス・ゴールド・クインティプルになってしまってさあ大変。どう大変なのか全く理解できない人はルパパトを全話観ましょう。完全にルパパトの設定になってますがステイタス・ゴールド・クインティプルの金庫は「詰み」に近い状態なので、そこを3戦隊がどう打開するのか、っていうのは先が読めなくて面白かったです。

ルパンレンジャーとパトレンジャーの面々が1年かけて見つけ出した「戦う理由」「それぞれの正義」をリュウソウジャーに伝えるシーンが熱い映画でした。特に魁利とコウの絡みが本当に素晴らしい。
「地球を守る」ことを至上命題として戦ってきたリュウソウジャーは、地球と自分たちのパートナーを天秤にかけた結果騎士竜を犠牲にする選択をしようとする。それに「正しいとか正しくないとかどうでもいいだろ!取り戻したいものがあるんだろ!」って言えるのはルパンレッド・夜野魁利だけなんですよね…。

開幕コウとティラミーゴがほんまに些細なことで喧嘩しはじめてなんやねんこいつらって思ってたけど、その後別れが訪れるってのは魁利と兄の別れと全く同じ状況で、だからこそ魁利はなんとしてもコウにあきらめてほしくないという展開につながっていく。なんて憎い脚本を書いてくれるんだ…
「ルパパト」最大の魅力であるWレッドの掛け合いも健在で、尺は短いながらも決して交わることのない2人の決心とお互いへの信頼感が伝わってきました。この2人の関係が好きすぎて僕が女性だったら腐女子になってたかもしれない。

そしてギャグシーンも面白い。特にカナロ、つかさ、透真の喫茶店でのシーンはめっちゃ笑ってしまった。

ストーリーよし、キャラクターよし、コメディよしで特撮映画として本当に質が高い作品だと思います。先輩戦隊が後輩にメッセージを伝える、ってのがこの手の作品の基本スタイルだと思うのですが、そのメッセージにしっかり「ルパパト」1年分の想いが乗ってるのが伝わってきました。
強いて不満点を挙げるならグッドクルカイザーVSXを出してほしかったくらいでしょうか。出てくるだけで熱いロボ、あいつくらいしか居ないですからね。


「キラメイジャー」は前日談ということでレッド以外のメンバーがキラメイジャーに選ばれるまでのお話。
グリーンとピンクが可愛い。そして職業プロゲーマーのヒーローっていうのに新時代を感じる。
真面目に内容の話をすると「どいつもこいつも中途半端でつまんない」世の中で自分の好きな絵に熱中できる充瑠くんがキラキラ光る。「じゅうる」ってどういうDQNネームだよ。
僕みたいな薄汚れたアラサーはもちろん若者ですら熱量が足りない、冷めてると言われる現代で「好きなこと」に一直線でいられることの素晴らしさあたりがこの作品のテーマになっていくんじゃないかな、と感じました。本編も楽しみです。

余談ですが、個人的に好きなスタプリのEDがなぜかスクリーンで見られる特典付きなので女児のみなさんも観に行かれるとよろしいかと思います。
本当にこのダンスアニメーションクオリティが高いよね…。