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映像研には手を出すな!

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原作は未読なのですが、アニメがかなり面白かったのと、キャストの顔がよかったので同じくキャストの顔に惹かれた友人と観に行ってきました。

ストーリーは若干変更もありましたが概ねアニメ8話の文化祭、ロボットアニメ上映会のところまで。

 

最初のシーンで浜辺美波ちゃんが顔見せして「どこまでスクリーンの顔面偏差値挙げるんだよ…」と思っていたら、落語の語りみたいなシーンとアニメ序盤をブツ切りにしたようなカットが続いて、割と本気で観るのをやめようかと思ってしまいましたが(後からドラマ版のダイジェストだったと聞きました。観てなくてごめんね)、中盤からは話自体が面白いのもあって割と作中世界に入っていけました。この作品は目標は同じ「作品の完成」でもとことんこだわり抜くクリエイターと、あくまで作品の完成を重視するプロデューサーのぶつかり合いが面白いと思っているので、その掛け合いがスクリーンでも表現されていたのは良かったかなと思っています。「友達じゃなくて、仲間」というフレーズを最後に持ってきたのも作品のエッセンスをうまく取り込めているな、と思いました。

 

この手の創作を描いた作品ってどうしてもクリエイターにフォーカスが当たりがちな分、本作の金森さやかっていうキャラクターがアニメを観たときからたまらなく好きなんですよね。一見シビアな守銭奴に見えるけど、作品を完成させるということに対する情熱は他の2人にも引けを取らない。

「私が好きなのは金じゃなく、利益を出す活動です。」っていう名言がなかったのは残念でしたが、やっぱり歩く名言製造機だしこのキャラは本当に面白いんですよね。梅澤美波さんは金森を演じるには美人すぎる気がしますが

 

一方で、実写でやること自体の面白さ、というのはあまり強みとして出せていなかったんじゃないかな、と思います。現実と空想が交じり合う演出はアニメ版がさすがに強すぎた印象があり、どうしても画面としての面白さには欠けるな…という印象はぬぐえませんでした。実家の玄関より見慣れた首都圏外郭放水路が出てきたのはちょっと面白かったですが。

更にこの手の映画だから仕方ないのですが、主題歌も本作の世界観で乃木坂の楽曲を合わせるのは難しいのでは…と思いました。

原作のエッセンスは汲み取っていると思いますし、つまらない映画ではないのですが、卒なくやりすぎて、実写ならではの強みはそこまで感じなかったかな、と。

原作にないミュージカル要素をブチ込んでダダ滑りする映画より遥かにマシですが。

 

生徒会のさかき・ゾワンデ役の女優さんの再現度が半端なくてどこから連れて来たんだよって感じだったのでそこは必見かもしれません。

 

おしまい。