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他人の好意を台無しにするブログ

スタンド・バイ・ミー

 

スタンド・バイ・ミー  (字幕版)   

スタンド・バイ・ミー (字幕版)   

  • 発売日: 2016/03/18
  • メディア: Prime Video
 

 とある理由で原作の題名が『THE BODY(死体)』という味気ないタイトルであることだけ小学生の頃から知っていたんですけど、なんだかんだで1回も観たことなかった作品。

初代ポケモンの主人公宅のテレビで流れていた作品としても有名らしく、それを知らなかったら中国地方の方からマウントをとられてしまいました。

 

田舎暮らしの子供4人が死体を見つけるために町はずれの森に冒険に出かけるというシンプルな(そして説明するのも恥ずかしいくらい有名な)話なのですが、複雑な家庭環境からくる想いがぶつかり合い、認め合い、たった2日間がきっかけで成長していく少年たちの冒険から目が離せなくなる作品でした。 

序盤は「世界のすべてだった」と表現された小さな街が、帰ってくるときには「小さく見えた」という表現に凝縮されているように、大人から見たら小さな経験であっても当人たちにとっては大冒険であり、こうやって人は成長していくんだな、と感じましたし、観ている誰もにそういう経験があるからこうやって長年愛される映画になってるんだと思います。

なにも『十五少年漂流記』みたいな冒険だけが人を成長させるわけではないんですよね。*1

 

とはいえ、こういう映画にノスタルジーを感じるには自分はまだ若すぎると思うし、逆に少年時代の彼らに自分を重ねてのめりこむには歳を取りすぎた、というのも事実ですが。

ただ最後にゴーディがPCに綴った、「12歳の頃のような友達はもう作れない」っていうのは本当にその通りだと思いました。

今でも新しい友人と呼べるような人とは出会わせていただいていますけど、少年時代の友達と同じではないというのは、うまく言語化できないけどなんとなく理解できます。作中のゴーディとクリスみたいに、お互いを認め合ってぶつかって進んでいく…っていうミッドナイト先生が好きそうな友人関係なんてのはたぶん構築できないですよね。

ゴーディがみんなと疎遠になったように、僕も未だに連絡取ってる小学校時代の友人なんて1人もいないのが悲しいところです。

 

舞台である田舎町だったりキャラ配置の仕方が『IT』とほぼ同じだった*2し、雰囲気だったり少年たちの成長要素は完全にペニーワイズが出てこない『IT』じゃん、って思うところも多かったのですが、こういう街がスティーヴン・キングの原風景だったりするんでしょうか。主人公も作者自身がモデルっぽいですし。

 

『キャリー』や『シャイニング』みたいなホラー作品から『ショーシャンクの空に』やこの作品みたいなヒューマンドラマまで幅広いし、キング原作映画は基本外れないなあと改めて思いました。

ショーシャンクなんて今まで自分が観た映画でも間違いなくトップ3に入ると思うので…。

 

有名なやつで観てないのは『ミザリー』とか『ペット・セメタリー』くらいだと思うのでこの辺も観ていきたいなと。

そしてこのブログを書いていて気付いたのですがいつのまにか『ペット・セメタリー』のリメイク版は公開されていたのか…観に行くつもりだったのに…。

 

おしまい。

*1:ちなみに『十五少年漂流記』は10歳の頃からずっと僕のバイブルです。

*2:特にキーファー・サザーランドが演じたクソヤンキー。お前絶対デリーにもいたよな?